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dream
リージュが戻ると少し威圧的な空気が包まれていた。
キリカ「貴方がリージュですよね?」
リージュ「あぁ。
アイツらは囮になったみたいだな。」
キリカから千本とネックレスを渡されて、リージュは装備した。
レナ「早く助けに行かないと。」
リージュ「助けに行かない。自ら死にに行くのと変わらないからな。」
レオ「ふざけるな。
人の命をなんだと思っていやがる。今のお前は鬼と変わらない。」
リージュ「ウルセェ。
ここの二人はすぐに治療を始めないと命に関わる。それに、アイツらは捕虜扱いだ。俺が来るのを待っている。」
その場にいたみんなは黙ってしまう、それだけの迫力があった。
リージュ「治療を始める。キリカ、眼をしっかり開け。」
リージュとキリカは触れるのではないかと思えるほどに顔に近付いた。
リージュは離れた。
リージュ「キリカ、夢を見ないか?
自分が闇に飲み込まれるような夢やもう一人の自分と戦ったりする夢を。」
キリカ「ここ数日はそんな夢を見るけど…、何かあるの?」
リージュは一瞬悩んだが、大きなため息をして結論を話した。
リージュ「結論から言うと治らない。神化は止まらない。」
リージュの胸元をレオが掴む。気を使ってライ達はこの場にいない。
レオ「お前なら止められるんじゃないのかよ。」
リージュ「最後まで聞け、防げないが、記憶と性格の初期化はレオ、キリカ、二人しだいだな。」
キリカ「どんな方法?」
リージュ「夢の中に出て来るのは神の一部だ。そいつらよりも強い事を証明しろってことだ。」
レオ「俺は関係ないだろ?」
リージュ「レオが、いや、キリカが望むならレオとキリカとの二人で戦わせてやる。」
キリカ「私はレオと戦いたい。」
リージュ「決定」
三人は客室を借りて、血文字で床に陣を書き、所々に千本を刺す。
血文字の真ん中に二人を入れるとリージュは気力を込めた。
リージュ「我を忘れるな。」
届かない声が自然と出る。
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