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キリカは暗い空間を歩いている。
キリカ「レオ、いるなら返事して。」
声は戻ってこない。ただ虚無に消え去る。
突然、キリカの目の前に真っ黒なキリカが現れる。
黒「なんで生きてるの?
貴女がいなければレオは傷つかなかった。
貴女のせいでロビネ達は死んだ。
貴女が捕まら無ければ、レオは親友と兄を失わなかった。
すべて貴女のせい。」
キリカ「違う違う違う。」
まるで駄々っ子のように首を横に振るキリカ。
黒いキリカは笑っている。
黒「現実はつらいでしょ?
私が変わってあげる、貴女は寝ればいいの。」
一筋の光のように暗い空間を照らすモノが飛んで来て黒いキリカに突き刺さる。キリカはそれがムラクモであるのを理解するのに時間がかかった。
レオ「キリカ、諦めるな。俺はお前のおかげで旅を出来た。世界を見れた。お前と愛し合えた。」
キリカは涙を流している。
キリカ「でも、親友とお兄さんを失ったんでしょう?
私のせいで。」
レオ「違う。
お前のせいじゃない、邪神達のせいだ。
もし、誰かのせいだとするなら俺のせいだ。だから、俺の側で俺を支えてくれ。」
レオは泣きじゃくるキリカを抱き締めて、軽く頭を叩く。
?「人前でイチャつくな。」
暗い空間が砕け散り、真っ白くて何もない部屋に変わる。
二人が離れて武器を取ろうとするが武器はない。
キリカ「誰?」
?「僕は君の中にいる神だよ。」
キリカの影から数人の黒いキリカが現れる。すると二人の前に武器が現れる。
レオ「マジで行くぞ。
大地よ破裂しろ。
空牙爆閃裂荒華」
レオが地面に剣を突き刺すと床が爆発して土が花のような形に変わる。
キリカ「お願い。
千本。」
千本を投げて土の花に刺すと爆発する。
その場にはすでに二人しかいない。
レオ「出て来いよ。」
一人の妖精が現れる。
妖精「キリカ、きみの強さはレオと共にいる事だね。」
キリカ「私はレオがいてくれればどこまでも強くなって、レオを癒してみせる。」
妖精「分かったよ。君がレオといる限り、我が力を授ける。」
妖精がキリカの中に入る。
そして、意識が薄れて行く。
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