種。

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幸せを恐れない事こそ、幸せだと思う。 得た次に失う事を考えてしまうのは何故なのか? 自分の事なのに、自分の事が一番解らない。 公園のベンチで、誰かが作った雪だるまをただ眺めていた。 「…スノーマン」 それが他人にとってどういう感情を呼び起こすかは知らない。 私はこうして感傷にいつも浸ってしまう…。 もう考えるなと何人からも言われた。 しかしそれは不可能だ…。 私が私である限り、そして私が人間である限り。 もう私はそれを諦めている。 考え過ぎだと何度言われたか。 何処からが考え過ぎなのかと聞けば、その疑問こそが考え過ぎなのだと言われる。 明確な答え等無いのだ。 まるで雪だるまを太陽から守るかのように、昼過ぎの空を雲が覆い、雪が振り始めた…。 雪は溶けてしまう。 なら自らをスノーマンと呼んだあの人は何に溶かされたのか…。 「きっと私の想いに…」 意識せずに放っていた自分の言葉に驚いた。 そして嘲笑う。 愛など所詮脳の勘違いでしか無いのだから。 その言葉を発したのは私を形成する多面性の中の一面にしか過ぎない。
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