僕の子育て戦争デイズ

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「いただきまーす。」 陽人の元気な掛け声で、二人の夕食が始まった。 メニューは、冷凍食品のハンバーグに、荒く切った千切りキャベツ、洗っただけのミニトマトを付け合わせた。あとは白いご飯に、インスタント味噌汁。 いつもはカップラーメン等で済ませる僕にとっては、理想の食卓だ。 「ねぇ、マヨネーズかけて。」 陽人が僕をつつく。 僕が、キャベツにマヨネーズをかけてやると、陽人は不機嫌な顔をした。 「ハンバーグだよ。」 「ハンバーグ?マヨネーズかけんのか?」 陽人が頷いたので、僕は申し訳程度にマヨネーズを絞る。 ようやく満足そうに陽人は食べ始めた。 (どんな食生活してんだよ。って人のこと言えないか。) 僕は苦笑しながらご飯に箸を伸ばした。 「サクライのご飯おいしいね。」 「作ったのはほとんどないけどな。」 僕の言葉に陽人は首を傾げる。 「作ってないの?じゃあこれ誰が作ったの?」 「んー…、店の人かな。」 「店の人とお友達なの?」 子どもの疑問は、素直な分単純で難しい。永遠に続きそうだ。 僕は話を変えた。 「ママのご飯もおいしいでしょ。」 陽人は、首を横に振った。 「だってママは魚と野菜ばかりだもん。僕はお肉が好きなのに。」「…そっか。」 僕はそれ以上何も言わなかった。 『栄養のバランスを考えて作ってるんだよ』という理由は、『何で?』攻撃によって、いとも簡単に崩れ落ちてしまうのは必至だった。
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