彼女の人生、僕の決意

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(おいおい、何言ってんだ。お前子どもの面倒なんてみたことないだろ!無理だよ!) 〈だからといって放っとけないだろ!〉 僕の中で、二人の僕が言い合いを始めた。 (よく考えろ。お前は秋吉の恋人じゃないし、どうしようもない男だぞ!) 〈それがどうした!〉 (お前には無理だろ!) 〈やってみなきゃわかんないだろ!〉 (勝手にしろよ!どうなってもしらないからな。あとで後悔したって遅いんだからな。) 後者の僕が勝ったようだ。 僕は秋吉を見て、もう一度はっきりと言った。 今度は、つい流れで出た言葉じゃない。 「夕方、僕が保育園に迎えに行って、夜は僕のアパートに泊めて面倒みるよ。朝、保育園に行く前に迎えに来てくれればいいよ。頼りないけど、ベビーシッターだと思ってくれればいいから。」
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