見えない樹

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「ん~…やぁっと夏休みだー!!」 俺の中学は今日から夏休み、と言うより今日が終業式だった。 中学二年生と言うのはまだ受験とか言う面倒臭いこと極まりないもののことなんて考えなくてもいいから自由だ。(まぁレベル高い高校受ける奴等はどうだかしらねぇけどな?) とにかく、俺は制服のまま適当に散歩していた、制服のままなのは単純に家に帰るのが面倒だったから、どうせ帰った所で誰もいないしな。 俺の両親は共働きでしかも会社で結構上の方の立場にいるらしい、お陰で出張やらなんやらなんて日常茶飯事、今更寂しいなんてかけらも思わないわけだ。 適当に歩いていた俺はなんとなくいつもと違う道を歩いてみたくなった、それでも地元なんだから迷うわけはない…なのに… 「ったく…ここ何処だよ…;」 俺は見事に迷ってしまった。
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