見えない樹

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「…なんで地元で迷わなきゃなんねぇんだよ…;」 ぶつぶつと不満を漏らしながら歩いていた。 今歩いている道は不思議と人気が全くない、人どころか猫の一匹すらいない。更におかしいのが周りの家が全て後ろを向いていて玄関を向けている家が一軒もない、高い塀がただ一直線に並んでいて曲がり角すら見付からない。そこまで考えて 「…やっぱ…どう考えてもこの道おかしいよな…;」 俺は今現在迷子なので戻るに戻れない、イコール前に進むしかない。 「選択肢は一つってか…;」 多少落胆しながら俺はただただ歩き続けた。 不気味な程に一直線な道を…。
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