その二

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どれくらいの月日がたっただろうか…   僕はそのまま「あきお」のフリをして長い間居座っていた。   まるで本当の母親のように優しくて、悪いことにはちゃんと叱ってくれた。   食事もしっかり食べられるし、夜だってフカフカの布団で寝られる。   もうこのままずっとここにいようか…       だが、優しくされればされるほど僕の心は痛んだ。   こんなに優しくしてもらっているのに、僕はこの人を騙し続けて生きていくのか…       それはできない!!   僕はきちんと自分が「あきお」ではないこと言おうと決意した。   もうバカなことは二度と考えないようになっていた。   すごくショックを受けるかもしれないけど、もうあの人を騙すことはできない…       『あきお、どうしたの。』   『話があるんだ。』   『なに?』   『今まで騙してごめん!本当はあきおじゃないだ。ずっとあんたの息子のフリをしてたんだ。騙して本当にごめん。』   『…。』   『許してもらえないと思うけど、ちゃんと言わなきゃって思って。だから…』   『わかってたよ…。』   『えっ?』  
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