気持ちの共有

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朝の陽射しを微かにカーテン越しに感じて、檜野由慧(ひの・ゆえ)は目を覚ました   ゆっくりとベッドから上半身を起こして無造作に髪の毛を掻き上げる そして、ゆっくりと息を吐き出すとサイドテーブルからシガレットケースとZIPPOを引き寄せる   その瞬間、タタタッと軽やかに由慧の部屋へと向かって走ってくる足音が部屋の前の廊下に響くのが聞こえる   その音を多少気にしつつも、由慧がベッドから立ち上がって煙草に火を灯した直後、由慧の部屋の前で足音が止まってガチャッという音を立てて部屋のドアが開く
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