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「何が墓石ルートや。いっそ禁児の名前も墓石に刻んだろうか?」
キャティと呼ばれた少女が、じろりと禁児をにらみ付けながらドスの利いた声で威圧します。
キャティはTシャツにジーンズを合わせ、胸に魚のイラストがプリントされたエプロンを着用していました。
どうやらこれが、朝の基本スタイルのようです。
「いいねえ、そのヴォイス! そうやって、クズを相手にしてるみたいな声で攻められるのも嫌いじゃないんだぜ!」
いやいや、正真正銘クズを相手にしてるんですよ?
「はあ……。ええから来いや! もう朝ご飯できとるで!」
溜め息をつくキャティを気にする風も無く、禁児が何やら辺りの匂いを嗅ぎ始めます。
「うほっ! この匂い……俺の大好きなハンバーグだな!」
「サンマや! ええからはよ来んかい!」
キャティの怒声が部屋に響き渡りました。
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