継母

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「千夏ちゃんへ 17年間騙していてごめんなさい。お父さんはもっと早くに言おうとしてたんですが 、あなたに嫌われるんじゃないかと思い、あんなに遅くなってしまいました。あなたの気持ち、 とてもよくわかる。だってお母さん、偽者だったんだもんね…。でもね、お母さん、 あなたのことを本当のお母さんに負けないぐらい愛してるんだよ。千夏が成人しても、 旦那さんができてもずーっと…」 泣きながら書いたのか、字のところどころがにじんでいる。 そして最後に震える字でこうあった。 「…だから、、、また「お母さん」って呼んでね。」 私が感じた寂しさを、母は17年も耐えていたのだ。 人の気持ちを考えられなかった私は、一ヶ月もの間、母を苦しめたのだ。 「お母さん…」 一ヶ月ぶりに発したその言葉は、冷たくなった母の耳には届かない。
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