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「くそっ!」
思い切り,側にあった椅子を蹴る。
いつも,乱暴な行為には口出しする優夾も静かだ。
「優夾…」
「……俺達には何も出来ない…父様が決めたことだ…」
「でもっ!……ッ………ちくしょうっ!」
何でだ?何でよりによって藤丞ファミリーの妻候補なんだ!?
藤丞グローバルカンパニーの後継者の嫁でもいいだろう!?
「佐夾。俺達は父様には逆らえない。」
「っ…分かってんよ…でも…何で華鳥をわざわざ危ない目に遭わせるんだ…?華鳥は…進宮家の宝だぞ…?」
「…父様に考えがあるんじゃないのか?…それより佐夾,祐真の言う通り,華鳥の命が危ない。」
「分かってる…絶対守れ…例え命を落としても。」
華鳥だけは。
華鳥だけは守れ。
命にかえても
守れ。
それが俺達の
使命―…
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