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看護師,という夢を持ち。
親元離れ,県外の看護科がある高校へ入学。
勉学に励む高校2年生。
私,早瀬華鳥は今,教室の入口に腕を組んで寄りかかり,黒い帽子を深く被った男に頭を抱えた。
その男は私に気付くと,その体勢のまま口を開いた。
「進宮財閥ご令嬢,進宮華鳥さんですね。」
うわお。
急に何を言い出すこの男め。
この男が何者かという興味を抱いていた生徒が,"進宮"という名に驚きを見せ,私を見てきた。
「進宮財閥って…」
「進宮メディカル コンツェルン!?」
「様々な医療会社や病院を経営しているんでしょ!?」
「そこの令嬢!?」
何でそんなに詳しいんだ。
いや,進宮財閥が有名すぎるからか。
どうしてくれるこの状況。
騒々しいのはアンタも嫌いでしょう?
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