VS.01 再会

3/5
前へ
/124ページ
次へ
「…なぁに考えてんの祐真クン?目,笑ってないよ?」 整った顔。 黒髪に銀色のメッシュ。 右耳には黒い小さなピアス。 完璧な容姿にその微笑みは,僅かに恐怖を含む。 「華鳥を妻候補としました。」 「「……は?」」 静寂が,走る。 華鳥を…妻…?? 「ちょっと待て祐真。」 「誰の??朱乃烏クン??」 「何故ユキなんですか。俺の妻候補に決まっているでしょう。」 思わず,コイツを殴り倒しそうになった。 いや,今でもコイツを殴りたい。 隣にいる優夾を見たら,失神寸前だった。 そうだよな,失神したくもなるよな! 華鳥を祐真のお嫁に,なんて考えられないよな! 「祐真の妻…つまり…」 「待って。俺認めない!マフィアのボスの妻なんて認めない!イタリアに行かせない!!」 「落ち着いて下さい二人とも。誰が決定とか言いましたか。」 静かに,俺達を諭す祐真。 え?決定…じゃない…? 「華鳥の他にも候補はいます。」 それを聞いて,思わずガッツポーズ。 絶対,その候補の中で一番華鳥が美人だろうけど! 絶対華鳥が一番妻に相応しいと思うけど! 悪いが他の候補から選べ!!  
/124ページ

最初のコメントを投稿しよう!

338人が本棚に入れています
本棚に追加