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今になって思えば… 今じゃなくてあの時にも アタシは 本当はハルトが好きだった。 いつからだったか―… アタシはトモキ君に、トモキ君の後ろにある ハルトの面影を追っていた 弱々しいハルトを 守って 支えたいと思った 離れても離れても 頭の片隅に押し込めた記憶が自分の中を支配しだす 今日、1日一緒にいて確信してた 100%好きだった 愛なんて子供が口にしても説得力のない言葉だって 本当は同じ想いで 子供なりの初めての愛を ハルトにだけは感じていた だけどそんな都合のいい話はあってはいけない アタシは もうハルトと付き合うには、昔の自分とはかけ離れすぎてしまった 知らなくてよかった駆け引きを覚え 好きじゃない人だって一晩だけなら体を重ね それはそれでいいと思っていた そうした自分は変わらない。もう変えられない よりを戻すことは簡単だけど アタシはいつかまたハルトをきっと傷つける 100%心がハルトを想っていても そんなアタシがどの口で どの面さげて素直にあなたに好きと言えようか。 一緒にいたいと何度も歩み寄った時間は決して無駄ではなかったけれど もっと違った【これから】を見据えて欲しかった ハルトにだけは 幸せになって欲しいと心底願う。 心から好きだったあなたが二度と同じ過ちを犯してしまわぬよう たくさんの嘘を塗り固め 本当の最期だけは さしのべてくれたその温かい手を おもいっきり突き放したかったんだ
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