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地平線から身を乗り出した太陽の、明るい日差しが地上に降り注ぐ。
爽やかな朝だ。
小鳥が朝を喜んでいる時
俺は暖かいベッドの中。
誰にも邪魔されないこの空間が、俺は大好きだ。
ジリリリリリリリリリ!!
「うっせぇぇぇぇぇぇ!!」
毎日、毎朝、
俺の幸せな時間はこいつに奪われる。
叩き壊すかのようにその目覚まし時計を止め、制服に着替える。
「俊輔ー!起きなよー!」
階下から母親の催促、これも毎朝の事だ。
俊輔というのは…
分かるだろ?
俺の名前だ。結構気にいってるんだぜ?
「もう起きたって!」
学ランのボタンを閉めながら、緩やかな螺旋階段を降りていく。
朝の光で眩しいリビングが、俺を迎えてくれた。
いつもと何も変わらない日常、この時はこの幸せに気付いていなかったんだな……
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