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簡単な問診と触診をし終えると医者たちは部屋から出て行った。
正確な検査は明日から、と言い残して。
しばらくし、大樹がまた病室に顔を覗かせた。
有り難いことにどうやら診察が終わるまで待っていてくれたらしい。
そしてベッドの脇に腰を下ろすと、一から丁寧に俺が目を覚ますまでの過程を説明してくれた。
突然の連絡を受けて、大樹は慌ててこの病院に駆け付けたらしいこと。
身体の怪我自体はそれほど酷くはないが、検査のため2週間ほど入院が必要になるらしいこと。
それから驚くべきことに。
「3日も目を覚まさなかったって……俺がか?」
にわかには信じられなかったけれど。
証拠とばかりに突き付けられた、マナーモード設定の携帯の液晶画面には。
確かにあの日から3日進んだ日付が映し出されている。
「……マジか」
「大マジ」
改めて自分の身体に視線をやってみる。
頭と腕、胴体に幾重にも巻かれた包帯。
ところどころに貼られたガーゼ。
何だかいかにも重傷の怪我人っぽい。
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