もう一度

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連絡。 そうだよな、きっと心配させちまった。 しかも部活もあるのにホントに毎日来てくれてたなら、お礼も言わなきゃだし。 何より話がしたくて、あの日逃げる千倉を追いかけた。 今なら、きっと追いかけなくても逃げることはないだろう。 それどころかもしかして、向こうから会いに来てくれるかもしれない。 こんな絶好のチャンスないハズなのに。 どうしてだろう、 (……何か、それって違う) だって千倉の性格からして、絶対俺のケガに少なからず責任を感じてる。 きっと不必要な罪悪感も覚えてる。 そんな状況で話をして、千倉が何の足枷もなく返答できるとは到底思えない。 罪悪感や責任感を逆手に取って千倉に俺が望む答えを強要することは。 ――死んでもしたくない。 だから今は。 会っちゃ、いけない気がする。  
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