出会い

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考えてるうちにいつの間にかガイダンスが終わってて、さくらと話しながら教室に戻った。 今からは授業で、1時間目は英語。 私はまだ教科書がないから隣の人に見せてもらわないといけない。 隣って確か男の子だった気が… 自分から話し掛けるの苦手なんだよね…。 けど他にどうすることもなく、隣の人に話し掛ける。 「あ、あの…教科書みせてもらっていいですか?」 「あぁ、いいですよ」 そう言うと、机をひっつけて教科書を見せてくれた。 よかった…。 親切な人で。 着々と授業が進んでいってたと思ったら、いきなり隣の人に手を掴まれる。 何!? 「もう忘れちゃった?」 そう言ってきた彼の顔を見ると、さっきぶつかった男だった。 「あなたっ…!!」 思わず大きな声が出そうになったが、彼にシーッと唇に指を当てられて思い止まる。 「今日の昼休み屋上に来い。話がある」 は?何で行かなきゃいけないの? 「拒否権ねーからな」 なんか行かないといけない気がしておとなしく従うことにした。   
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