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触れてしまえば、二度と手離せなくなってしまうだろう。
陽介の顔を見たら、『本当は別れたくない。』とわがままになってしまうだろう。
美雪を傷つけても、また自分のことしか考えられなくなってしまうだろう。
陽介の笑顔も、
陽介の柔らかい声も、
陽介の優しいキスも、
陽介の温かい肌も、
全てが欲しくなるだろう。
愛おしくて切なくて、寂しくて悲しくて、
ハルの涙は止まらない。
いま……、
永遠に二人の関係が封印されようとしている。
二人の六年間に、ピリオドがつけられようとしている。
いつか終わりが来るのはわかっていた。
でも何故いまなの?
先が見えなくていい……。
そのまま二人、繋がっていたかった…………。
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