存在

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「こんにちは」 突然後ろから声をかけられた。 振り替えると同じ年くらいの少年が立っている。 「君は誰?」 僕は尋ねると彼はにっこり笑って彼の名前を呟いた。 そして誰かの名前を言った。 それは僕の名前…   思い出した   彼は僕を知ってる。   「君はここが何処だかわかるの?」 僕は彼に聞いた。 彼なら全部知ってると確信があった。 「ここは本の中だよ、君は僕が作ったキャラクター」 僕はそれを理解した。 だから僕は何も知らなかったんだ。   「これから僕の作った物語を君に生きてもらうよ…君はそのために産まれたんだから」 …そうか   そうだね、わかったよ父さん   僕は消えていく少年に呟いた   真っ白な世界に色と景色が溢れていく   青い空が生まれて道が生まれて…   世界がつくられていく。   不意に僕を呼ぶ声がした。 向こうからやってくるのは父さんが作ってくれた僕の仲間たち。   僕はこれからこの仲間たちと父さんの作ったこの世界で生きてくんだ
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