だいに

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神様は彼女に、様々な事を教えた。 感情の必要性、生命とはどうあるべきか、より良く生きる為の術… 彼女の頭には、どんな難しい内容も入っていった。 そして決して忘れなかった。 神様が少女を下界に帰す時には、彼女は完璧な天使になっていた。 命あるものすべてに尽くし、より良い世界を創るという使命を帯びた天使だった。 しかし、少女の心は純粋なままだった。 神様は、心が真っ白な少女を下界に降ろした。 その時、神様は少女に贈り物をした。 何でも願いが叶う右手。 神様は、この少女なら自分のためだけに力を使ったりしないだろう、と思っていた。 他の人間と違って、私利私欲に走ったりしないだろう、と。 こうして、神の力を持った一人の天使が地上に降りた。
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