僕は大切にされていたんだね

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「次郎、お前テストで良い点が採れなかったんだって?」   僕は下を向いた。   「勉強しなかったんだろ?」   「したよ!」 とっさに答えた。だって父ちゃんとキャッチボールがしたいから勉強を頑張ったんだもん。   「したなら何でこんな点数なんだ?………今日はキャッチボールをしないで、勉強してなさい」   「え!?」   「姉ちゃんは93点を採っているんだ、お前もそれくらいは採れ!男だろ!」   僕は悔しいのか、悲しいのか………何とも言えない気持ちになった。   そして部屋に帰った。   僕と姉ちゃんは同じ部屋で、やっぱり姉ちゃんは勉強していた。
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