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「おはよう。結。」
あなたがそう言ったから
「おはよ。」
そうあたしは笑顔で返した。
「今日は寒いね?」
あたしはそう続ける。
「それは結に血が流れてる証拠だよ。体温がなきゃ寒さも感じられないよ。」
あなたは真面目に答える。
そしてすっとあたしを抱きしめる。
「僕も生きてる。
体温を感じるだろ?」
あなたの手は暖かかった。
「うん,生きてる。」
あたしはあなたからすっと逃げて,服を羽織る。
そんなあなたと迎える初めての朝。
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