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「…で?どうする、俺ら付き合っちゃう??」
「あ、あったりまえじゃない!さ、学校行くわよ。遅刻するし。……てかもう、遅刻じゃない!」
そうなんです。柊ちゃんが泣いているうちに学校のチャイムが遠くで鳴っていたのをわたしの耳は捉えていました。
「あーもー!どうしてくれんのよ、あたしの皆勤賞ー!」
「まあ、いいじゃん。これで、俺らが付き合い始めたことをみんなに教えてやれるしさ」
この言葉に柊ちゃんが再び顔を赤く染めてしまったのはいうまでもありません。
そして二人は、今までと同じように、でも、今までよりは格段に甘い雰囲気を漂わせながら学校へ向かいました。
紘人くんの焦りは、柊ちゃんには知られないまま、わたしだけの秘密になりました。
また、柊ちゃんを泣かせた暁には、猫キックを食らわせてやろうと思うので、わたしは、これから練習に励みたいとおもいます。
まだ、1日は始まったばかりなのですから。
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