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とはいっても、ほっぺたですよ!ほっぺた。
(口になんて…!)
けれども、2人とも体中の血液が顔に集まったのではないかというくらいに顔が真っ赤に染まりました。
まるで、たっぷりと熟したりんごのようです。
「あ、あたし帰る!今日は本当にごめんね紘人!今度はぜっったい行くから!」
「…おお」
にゃーと鳴いたわたしの声が何かの合図になったのでしょうか、柊ちゃんは勢いよく立ち上がり、部屋から出て行ってしまいました。
わたしもついて行こうとも思ったのですが、紘人くんの様子があまりにもいつもと違いますので近くにいてあげようかと思い、足の間に留まります。
紘人くんは頬に手を当て、顔を真っ赤にしながらも 目は宙をさまよい、どこを見ているのかわかりません。
心ここにあらず、です。
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