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卒業までの部活は
好きな事やっていても辛いものだった…
族の先輩達が部活に顔を出した日は
乱取り(実践稽古)で先輩に好きなだけ投げ飛ばされる役になり続けるしかなかった…
顧問の石井先生には、
真剣に稽古をつけて貰い
先輩達が卒業した後、中学最後の試合に向けて練習する予定だった…
そして、学校の休みの日はボクシングジムに通っていた…
彼女と遊ぶ時間はまったく無かった…
もともと
族の彼氏が居たら カッコイイからぐらいにしか思ってない女だったから どうでも良かった…
俺は、高校に行かないんだから中学生の内にやりたい事をやって置きたかったから…
それからも、力ちゃんとは相変わらず口を聞けずに居ながら、族の先輩達は卒業していった…
そして俺は3年になっていた…
そして俺の目標としていた
中学最後の柔道の試合
八王子市内対抗試合がやって来た…
俺はその試合の団体戦の主将として
力ちゃんは先鋒として参加した…
その試合が始まる瞬間…
「今までごめんな、この試合勝とうぜ…」
約一年ぶりに力ちゃんが俺の腕を掴みながら力強く言ってくれた…
俺は涙が出そうなのを我慢した…
最後ぐらい男として力ちゃんに見て貰おう…
俺と力ちゃんは最後の試合に望んだ…
結果、俺達は優勝…
我慢してきた結果がでた瞬間でもあり
中学最後の力ちゃんとの会話だった…
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