ありがとう…

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そして部活生活は終わり 時期は受験シーズンに入っていた… そんな折、担任が俺を職員室に呼出し 俺に一枚のプリントを見せた… そのプリントには 【奨学金制度について】と書かれていた… 「先生、奨学金って頭のいい奴や部活で活躍した奴が貰って高校行くもんでしょ? 俺は部活だって団体戦で一回優勝しただけだから関係ないし… だいいち、俺は高校行かないで働くって言ってたじゃん」 俺がそう言い切ると先生は… 「この奨学金はな 市から お金を借りて高校に行かして貰うやつなんだよ… お前、中卒で働くなんて たかが知れてるぞ… これは、将来自分で返して行かなきゃならん金だがな お婆さんに安心して貰う為にも 高校に行って まともな就職が出来るし、職も選ぶ範囲が広がるんだ… 調べたらな、お前の家族構成や生活規準なら充分受けられる資格がある… まぁ受験はしなきゃ行けないから成績が悪いお前は良い学校とはいかないがな」 厳つい顔の先生が とても優しい顔をしていた…
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