青銀の皇子と赤黒の皇子

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澄み切った水色は、まるで弟皇子の瞳の色のようでした。 兄皇子は、その美しい水に手を浸けると、ヒンヤリと冷たく、何処までも透明な水色に心を和ませます。 ふと気づくと、泉の周りには動物達が集まり、静かに兄皇子を見つめていました。 「随分と懐っこい動物達だ…」 しかし、動物達の眼差しが、悲しみに包まれている事に気が付きました。
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