青銀の皇子と赤黒の皇子

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日が落ち、血の様な夕日が射す頃… 疲れ果てた兄皇子が辿り着いたのはあの泉でした。 夕日を映しながらも、水色は美しく、キラキラと光を反射させていました。 動物達も、静かに泉を見つめ、動きません。 「そんな…そんな…!」 兄皇子は何かに押される様に泉に入りました。 ヒンヤリとした水は、腰元位の深さしかありません。 兄皇子は弟皇子が、泉に捕らわれていないか、その身体を沈め、透き通る水の中を探しました。
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