7人が本棚に入れています
本棚に追加
日が落ち、血の様な夕日が射す頃…
疲れ果てた兄皇子が辿り着いたのはあの泉でした。
夕日を映しながらも、水色は美しく、キラキラと光を反射させていました。
動物達も、静かに泉を見つめ、動きません。
「そんな…そんな…!」
兄皇子は何かに押される様に泉に入りました。
ヒンヤリとした水は、腰元位の深さしかありません。
兄皇子は弟皇子が、泉に捕らわれていないか、その身体を沈め、透き通る水の中を探しました。
最初のコメントを投稿しよう!