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「月々くんが望なら、私はそっち系でキャラを立てるわよ?」
「そっち系ってなんだ!!別にいいよ!そんなもの」
「そう………」
そう言って鏡神は僕から顔を逸らした。
あれ?僕は何か地雷でも踏んだか?
「無音さん?」
呼びかけてみた……………すると、彼女が顔を振り向けてくれた。満面の笑みで。
「月々くん。だ~い好き」
なんていいながら。
「…………………」
「なんてことも、してあげるわよ?」
うっ。頼んでみようかな。
「ふぅん。今、心が揺らいだでしょ?」
「そっそんなことねぇよ」
「…………月々くんの……エッチ……」
くっこの女、つくづく僕の心の中を突っついてくるなっ。
「あははっおもしろいよ。無音さん」
「なに急に笑いだして………」
「いや、無音と呼ばさせてもらおう。いいよね、無音?」
名前で呼ぶと、鏡……無音は顔を赤くした。
「べっ別にいいわよ。私たち彼氏と彼女の間なんだから………。でも、貴方の態度が気に入らないわ!」
怒っているように見えたが、口が少しにやけていた。
「あれ?さん付けの方が良かったかな?」
実は名前で呼ばれて嬉しいなど、分かってることだが、あえてそんなことを言ってみた。
「なっなんでよ!?別にいいって言ってるじゃない!!」
あははっ必死だな。
「いやさー、嫌がってるように見えたからさ」
「嫌……じゃないわ!」
「そう、じゃ楽しいデートにしようね、無音さん」
「さん付けになってる!」
嫌そうな顔になる無音。
「おっとごめん。ごめん。じゃ~気を取り直して………行こうか、鏡神さん」
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