美術室の倉庫の中で

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紘季は美術室の床に腹を着く。窓は勝手に閉まった。 「閉まるなっ。」 紘季は窓に向かい手を伸ばすが閉まった窓はあまりにも遠くに感じられた。 『サア………ツナキ……………ニモ……クルシンデ…………モラウ…………ヨ…………フフフフフフフッ………。』 浩介の声がした。紘季は体を回して頭を窓から浩介に向けた。 血の匂い。床が赤黒く染まっている。紘季は下から前に目を向けた。 浩介はいつの間にかまた立った姿勢で宙に浮いている。彫刻刀が浩介の周りに刃をこちらに向けて浮いている。 「俺が何をしたってんだ!?確かに晶と一緒にいて、お前を苛めたのかも……………」 浩介の周りの彫刻刀一本、一直線に飛んで来て今度は右肩に突き刺さる。 「うがぁ!!」 紘季の肩から血が飛び紘季の頬に付着し、静かに頬を伝う。
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