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『フフフッ!……………タクサン…………“アカイロ”…………ガ………ヒツヨウ…………ダネ?………ツナキ。………フフフフフフフッ!』
浩介の笑い声に紘季は恐怖を感じた。
「待ってくれ!もう十分だろ?悪かったから止めてくれ!頼む待ってくれ!!」
紘季は体を起こして壁にもたれ叫んだ。
『フフフッ……………。』
浩介は笑うだけ。ただただ不気味に。
「浩介、あの時はっづ!!」
彫刻刀が再び、紘季の体を捕らえた。今度は腹部だ。
「うっああぁ。」
低い声を上げる。赤黒い血が溢れ服が染まる。
『アッハハハハハハ!!……………モット……………モット…………“アカイロ”ガ………イル………ネ。』
紘季はもう歯が震えている。恐怖で一杯だった。
浩介の周りの彫刻刀の刃が一層輝いて見えた。
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