戻らない時間。

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【涙】 それから毎晩… 私はベットの中に入る度に 泣いていた。 泣きたくないのに 涙が止まらなかった。 胸が苦しくて 苦しくて… 泣いてる自分が嫌で もう毎日が苦だった。 でも… 麻里とは普通に話してた。 絶交なんてしなかった。 むしろ前よりも仲が深まった。 なんでだろう…。 それでも 後ろめたい気持ちはあった、 でも結局私は 麻里なしではダメなんだ… と言う事を自分で理解していた。 私は小学校5年生の時、 仲の良かったグループの子から イジメにあった。 昨日まで 仲良く遊んでたのに…。 毎日一人で。 誰かに話しかけるのが怖くて。 みんな避けてて……。 みんなが 知らない人に見えて。 親にも 先生にも 言えなかった。 信じられるのは 自分だけだった。 怖くて 怖くて。 一人で暗い闇の中に居た。 でも、 麻里はみんなとは違った。 私を見てくれた。 私の存在を否定しなかった。 私を闇から 引っ張り出してくれた。 『一緒に帰ろうよ』 その一言で 私は世界が変わった。 麻里は温かい光りだった。 …だから私は麻里が必要。 頼りすぎはダメだけど、 麻里が大切。 麻里は中学1年の時 つらい恋をした。 だから今度こそ 幸せになって欲しい。 心からそう思った。 本当にそう思った。 でも、好きだったんだ。 橋本が………大好きだったの。 だから苦しいよ。 麻里の笑った顔見ると……… うれしい気持ちと苦しい気持ちが同時に湧き上がる。 泣きたくない…。 でも涙が出る。 やっぱり私は橋本が好きなんだね。
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