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「あの……1225号室ってどこですか?」
受付の看護師に尋ねると、看護師は笑顔で「4階の東棟にあります。」と告げた。
1225号室というのは、かなの部屋のことだ。
予め番号だけは聞いていた。
未だ気が進まないまま、俺は重い足取りでエレベーターに体を乗せる。
途中で人が乗り込んでくることはなく、4階まで行くのにそう時間はかからなかった。
「東棟……こっちか」
俺は1225号室を目指して歩いていく。
1221……1222……1223……
あった。1225。
コンコン
ドアをノックすると、中から女の子の「はーい」という声が聞こえた。
「……かな?」
俺は扉を開けて、そこに居る女の子に尋ねる。
「夕真!!」
凄く嬉しそうな笑顔でかなはこちらを見る。
思っていたより元気そうだ。
「約束通り、会いに来たよ」
俺は見舞いらしく花束を渡した。
「ありがとう」
かなは笑顔で受け取る。
何の病気なのだろうか─── 花を掴むかなの腕は物凄く細い。
「話すの……久しぶりだな」
「そうだね」
かなと俺はそれから話し込んだ。
あんなに気が進まなかったのに、今では全然そんなことはない。
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