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『いらっしゃいませ!!』
そう言ったのは、あの頃と同じ、笑顔の素敵な店長だった。
店長の名前は
“賢吾さん”。
賢吾さんは、ニコニコ笑って、私達に近づいてきた。
『久しぶりだなぁ、千歳!
元気にしてたか?
もう、5年も来てなかったけど・・・今、何してんの?』
『私は、今、デザイナーの仕事してんの!
めっちゃ楽しいよ!!』
『そっか!
お前、ずっとなりたいって言ってたもんな!!
よかったじゃん!夢が叶って。』
賢吾さんはそう言うと、優しく笑った。
『うん。そうなの。
今、すごく毎日が充実してる!!』
『そうか!!
杏里は、2ヶ月ぶりだなぁ。何してたんだよ!!』
『えっ?杏里、ずっと、ここに来てたの?』
『まぁね。
彼と出逢ったの・・・実は、ここなんだ!!』
『そうなんだぁ!
う・・・ん。本当、懐かしい!!
あの頃は、思いっきり恋愛してたのになぁ!!』
私はそう言うと、溜め息をついた。
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