176人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
そして、車は、動き出した。
『ねぇ、この車って、どうしたの?結構いいくるまだよね!!』
『あぁ。ポルシェだよ!
友達がさぁ、新しい車買うからって、安く売ってくれたんだよ!!』
『そうなんだぁ・・・。
智生、いつ免許とったの?』
『お前と別れてからだよ!さっきさぁ、千歳が俺と子供のことを忘れる為に仕事したって言ったじゃん!
俺もそんな感じ・・・。
思い出すと辛くて、何か他のことしようと思って免許とったんだ。』
『そっか・・・。
智生も辛かったんだよね・・・。子供を殺すの・・・。』
『ああ。すげぇ辛かった・・・。
まぁ、一番辛かったのは、身体を痛めたお前だけどな・・・。』
『う・・・ん。でも、今は、こんなに元気だし、大丈夫だよ!!
今日はさぁ、そんな暗い話はやめて楽しもう!!
私達、やり直したんだんよ!!
赤ちゃんのことは忘れないけど、
辛かった時のことは忘れよう!ねっ!!』
『ああ。そうだな!!』
智生は、そう言って優しく微笑んだ。
私は、ニコッと笑うと頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!