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私と智生は、エレベーターを降りると、私の部屋の519号室の前まで、手をつないで歩いて行った。
私は、鞄の中から、鍵を出すと部屋の鍵を開けた。
『どうぞ、入って!!』
私は、そう言ってニコッと笑うと、ドアを開け、中に入った。
智生も、後ろからくっついて入って来た。
すると、智生は、すごく不思議そうな顔をして、
私の部屋を見回していた。
『どうしたの!?智生・・・。』
『いやっ・・・。何か違うなぁって・・・。』
『えっ!?何が!?』
『俺が住んでた時とさ・・・。
俺が住んでた時は、めちゃくちゃ汚くしてたし、すげぇ雰囲気が暗かったけど、
今は、すげぇ綺麗だし、明るいし、
やっぱ、女の子の部屋はかわいいなぁ・・・って思ってさ・・・。』
『そうだったよね!!
あの頃は、いつ来ても部屋の掃除してた気がする!!
あっ・・・お茶入れるから、ソファーにでも座ってて!!』
『あぁ。』
私は、台所に行って、やかんに水を入れ、コンロに置き、火をつけた。
そして、智生の所に戻ると、智生の隣に座った。
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