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千歳が、コーヒーを俺に渡しながら、
『どうぞ❤』
と言ってニコッと笑った。
『ありがとう。』
《そんな千歳の笑顔が、めちゃめちゃかわいくて、思わず抱き締めたくなる。》
そう心の中で呟く俺を、千歳が、心配そうに覗き込んだ。
『どうしちゃったの!?
急に元気なくなっちゃって…。』
『なっ…なんでもないよ。気にするなよ!!』
俺は、そう言ってニコッと笑った。
『そっか。
なんでもないならいいけどさ…。
あっ、ねぇ、夕飯、どうする?
食べてく?それとも、智生の部屋で食べる?』
『う…ん。俺の部屋でいいよ。』
『そう。分かった。
じゃあ、私、泊まりの準備してくるね❤』
千歳が、そう言うから、俺が笑って頷くと、千歳は、奥の部屋に行き、泊まりの準備をし始めた。
《俺…すげぇ情けねぇよなぁ…。
千歳に、心配させるなんて…。
けど、カッコ悪くて、「また、離れて行きそうで怖かった。」なんて言えるわけねぇよな…。》
俺は、そう心の中で呟きながら、千歳の準備が終わるのを待っていた。
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