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智生は、立ち上がった瞬間、もう一度キスすると、私を、前に向かせ、後ろから、抱き締めたまま、リビングの机まで歩いた。
「……千歳……離れたくないけど……仕方ないよな……。
けど……毎日会いたい……ダメか?」
テーブルに座り、向かい合った瞬間、智生が、甘えた口調で言った。
私は、そんな智生の言葉が、嬉しかった。
“ だって……私だって、智生と離れたくない……。
5年間、ずっと、会いたくてしかたなかった。
でも、ずっと、その想いを押さえ込んでたから……だから……このまま、ずっと一緒にいたいって思う……。
だけど……仕事に行かなきゃだし……。”
私は、しばらく、ご飯を食べながら、そう心の中で呟きながら、黙り込んだ。
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