プロローグ

7/10

176人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
その時、私は、智生と別れた頃のことを思い出した。 あの頃、私達は、決して嫌いで別れたんじゃない・・・。 お互い、まだ、好きだったし、他に好きな人ができたわけでもない。 別れた理由は、親に反対されたから・・・。 初めは、智生も私も 『親を説得しよう!!』 って頑張ってた。 でも、どうにもならなかった・・・。 あの頃の私達には、別れることしかできなかったのだ。 だけど・・・ 『今でも、智生のことを好きなのか?』 って聞かれても・・・ 今は、仕事のことで頭がいっぱいで分からない。 でも、もしかすると、私は、智生のことを忘れようとしていたのかもしれない。 実際に私は、この5年間で、いつの間にか、智生のことを忘れてしまっていた。
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!

176人が本棚に入れています
本棚に追加