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『そっか・・・そうだよね・・・。
でもさぁ、もう一度会って、智生さんとちゃんと話し合うのもいいんじゃないの!?』
『・・・うん。』
私は、頷くと、また泣き崩れた。
今まで、大親友にも話せなかった真実―。
誰にも話したことがなかった。
杏里は、泣きじゃくる私を優しく抱き締めてくれていた。
私は、この5年間・・・ずっと・・・こうやって誰かに・・・抱き締めて欲しかったのかもしれない・・・。
『杏里・・・ごめんね・・・。
、久しぶりに会ったのに、こんな話して・・・。
しかも・・・泣いちゃって・・・。』
『いいよ。
千歳は強がりだから、今まで誰にも言えなくて辛かったのに・・・泣かなかったんでしょ!?
ううん。
親や周りの人を心配させないようにって、
ずっと笑顔を作って、泣けなかったんでしょ!?
智生さんに会う前にさぁ、私の胸で思いっきり泣きなよ!!』
『うっ・・・うん。ありがとう、杏里!!』
私は、杏里の胸で泣きじゃくった。
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