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その日は先週と同じ雨。
同じ時間。
私はベンチに座った。
あの赤い傘を手に持ちながらKを待った。
早くこないかなぁ。
あの日から、なんでかKの涙が忘れられない。
それに私を見つけてくれた唯一の人だから。
来た。
階段を降りて、真っ直ぐ私に向かってきた。
そしてにこっと笑って私の隣に座った。
やっぱり手には花束。
こんにちわ。
急に話かけてきたので、あたふたして、恥ずかしくなって下をうつむいたまま小さく言った。
こんにちわ。
勇気を出してKの方を見た。
まただ。
花火だ。
小さい花火が胸の中でドーンと言ってる。
だって、この間は見れなかったどびっきりの笑顔でKが振り向くのをまっていたんだ。
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