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声を上げて子供のように泣いた。 もう何だかわけがわからなく、狂ったように泣いた。 その時、閉じていたアパートのカーテンが開いた。 泣きすぎて、しょぼしょぼになった目でカーテンの方を見た。 よく見えない… 窓の鍵をあけ、ベランダに誰かが入ってきた。 京子。 この声には聞き覚えがあった。 この耳に馴染むような声。 見上げるとやっぱりそこにいた。 道人さんだ。 顔を見たとたん、また涙が溢れてきた。 ゆうれいなのに、こんなになくなんて初めて知った。
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