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始発の電車が動きはじめた。  学生やスーツを着た人たちが我先にと込みあってくる。 こんなに人がいるのに、誰一人… 私に気付いてない。 よく、自分の手や体を見ると、うっすら透けている。 まさか… 思った言葉を飲み込んだ。 駅のホームの階段を上り、改札を抜け、駅から出ようとした時。 空気から電気のようなものが走った。 走り、他の出口すべても試したが同じだった。 …どういうこと? 何がなんだかわからなくなり、また元のホームのベンチに戻った。 おかしい。 話し掛けた人には無視されるし、人が私の体を通り抜けたり… 私、やっぱり… ゆうれいだ。
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