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その日の朝は雨だった。
少しじっとり感じる。ゆうれいなのに…
こんなちょっとした事ガ笑えるんだ。
ホームに電車を待つ人も雨のうっとうしさと、朝の混雑にみんなうんざり顔をしている。
そんな人達は私の存在なんて気付くわけも、不自然に空いているベンチさえ不思議に思っていない。
濡れるよ。
急に、私に話し掛けたような声がした。
まさか、私はゆうれいだし。
三人掛けのベンチの真ん中に、座っている私の隣に誰かが座った。
なぁ、聞こえなかったの?濡れるよ。
!!!
すぐに隣を振り向いた。
そこにいたのは…
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