一章・ラスとアト

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 本当に  このままであるのなら、だが。 「……?」  ラスが地べたにうつ伏せのまま倒れてから約一時間後。  街と街とを結ぶ街道のド真ん中に倒れていたラスを見付けた者がいた。  ラスがそれまで歩いていた方角の逆から歩いて来た人物は、金髪碧眼の愛らしい少女だ。  円らな瞳の愛らしい少女は、何故か胸元にプレート・アーマを装着し、左腰にブロード・ソードを身に付けた、  軽装備の兵士見たいな格好でリュックを背負い、ラスが倒れていた街道を歩いていたのだった。  そこで、倒れていたラスを発見したのだ。 「行き倒れ?」  少女は眉を捻った。  眉を捻った理由は、        実に簡単な物だ。 「なんで、  街道の真ん中で遭難するの?」  少女は、かなり不思議な顔をしていた。
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