‐プロローグ‐

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    ……こうして。  一人残される形となってしまった、不幸な少年。  ラスティ・セラフィン・グリナスⅥ世と言う名前を持つ彼は、  ……その名の通り、英雄グリナスの直系子孫だ。  同時に、  邪神が恐れた存在の一人でもある。  ――そして……。  混沌と化した、絶望の淵にある世界にとって最後の希望になる。  世界に残された  最後の希望――ラスティは、  廃屋と化した自宅で半ば野宿状態のまま夜を明かした。  その翌日。 「バイバイ……俺の家」  淋しそうな目で、生きてる人間が一人もいないだろう町を一瞥したのち、  ラスティは、一人……町から離れた。  意を決し、一念発起した彼は、  町を破壊した邪神を倒す旅に出る事を決めたのだ。
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