‐プロローグ‐

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    ……もっとも。  そこに、  世界を救うなどと言う、  崇高な意思などはない。  無惨にも殺された、罪なき町の人間達のかたきを討つ為、孤独の旅を選んだのだ。  結果的に、それが世界の危機を救う事になるのだが……ラスティにとって、それはついでの様な物だった。  ――故に。  世界を恐怖に陥れた邪神を打ち倒し、  名実ともに英雄の名を受け継いだ彼は、自分を英雄と名乗る事はなかった。  ……旅は、  実に三年にも及んだ。  三年間の……大冒険だった。  ラスティの身に襲い掛かる、闇の住人達の戦いは、常に凄惨を極めた。  幾度も命の危機に直面し、  修羅場と化した激戦を勝ち抜いて来たラスティ。
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