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「っ、寒……」
抱きしめられていた腕を解かれ、差し出されたハンカチで涙を拭うも、仲直りが出来て安心したのか寒気に襲われる鞠乃。
「鞠乃、寒いのか?」
「う、うん……ちょっとだけね。飛び出したときコート忘れてちゃったから……」
「そうか、なら俺のコートを着ているといい」
「え……で、でも遥矢が風邪ひいちゃうよ……」
「大丈夫だ伊達に部活で身体鍛えてる訳じゃねぇからな」
「けど……」
「本当に大丈夫だ、だから、あまり心配かけんな」
「う、うん」
しばらく押し問答をしていた二人だが、さすがに遥矢の圧しに負け遥矢のコートを着る鞠乃。
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